スモークチキン ★★
チキンまるごとの燻製のレシピです。
ボイルする時の温度管理が厳しく、手間はそれなりにかかりますが出来上がりは豪華!
クリスマスのメインディッシュにはもってこい。
お友達にプレゼントしても喜ばれること間違いなしです。もちろん、鳥ももだけで作ってもやり方は同じですので軽〜く作ってみてはいかが?
ただし、鳥はなるたけ新鮮な物を手に入れましょう。管理人は、お友達の肉屋さんに頼んで絞めてすぐ下処理をした鳥を手に入れました。そこまでいかなくても鮮度の良いものを見つけましょう。
では、材料です。

素 材
鶏(ブロイラーでも地鶏でもOK) 1羽

漬け込み液(ソミュール液)
○水 1000cc  ○しょうゆ 60cc  ○塩 120g+大さじ1  ○砂糖 50g
○セロリ 1本  ○パセリ 2房  ○白ワイン 200cc

下ごしらえ
チキンを真ん中から半分に切ります。(管理人は肉屋さんに切ってもらいました)
お腹の中を流水でよく流してきれいにします。水気はよく拭きとっておいて下さい。
つぎに肉刺しなどで鳥全体をまんべんなく刺します。これによって味が染み込みやすくなるとともに、血抜きも出来ます。なるたけ深く刺して下さい。

血抜き
大さじ1杯の塩を鳥全体にまんべんなく擦り込み、ジップロックなどの密封できる袋に入れて冷蔵庫に入れ10〜12時間血抜きをします。

漬け込み
血抜きの終わったチキンを取出し、汚れをペーパータオルなどでよく拭き取ります。
そうしたら、編み物の編み針などを使ってチキンをつるすためのたこ糸をつけます。

この時、糸は頭のあった方に、骨と骨の間を通しておきます。でないと肉がちぎれて落ちてしまいますので注意して下さい。
水、しょうゆ、塩、砂糖はよく混ぜて溶かしておきます。火にかけてさましおくのがよいでしょう。
ジップロックなどの密封できる袋に入れて(血抜きで使ったのは別の物が望ましい)溶かしたソミュール液を注ぎます。この時に荒みじんに切ったセロリ、パセリ、白ワインを加えます。
しっかり空気を抜き、冷蔵庫で4日間ねかせます。

空気を抜く時に細いストローを使うと上手に空気を抜くことができます。
空気の抜き方は、ジッパーの端っこにストローを挟んでおいてそこまでジッパーを閉め、できるだけ中の空気を追い出したら、最後に思いっきり自分で吸込んでさっとストローを引抜き、いそいでジッパーを閉めるという、原始的かつ強引な方法です。(笑)

塩抜き
冷蔵庫から出したチキンは薬味の野菜などをよく取り去ってから、大きめのボウル等に入れて流水で2時間〜2時間半塩抜きします。

塩抜きは余計な塩分や腐敗の下になる成分を洗い流し、素材の塩気を均一にするための大切な工程です。しっかり行って下さい。漬け込み時間が多少長くなっても(忘れてたり、時間の都合がつかない場合もあります)塩抜きで調整することが可能です。
ただし、チキンの場合はあまり長く塩抜きすると味が薄く、水っぽくなっておいしくないので、2時間半くらいが限度のようです。
この時流している水が直接肉に当たらないように注意して下さい。写真のようにへらや何か別のものをうまく使って水の流れを変えてやるとうまくいくようです。
この時、家の人が多少文句を言っても水はある程度盛大に流して下さい。でないとうまく底のほうまで対流しません。
ボイル
塩抜きの終わったチキンは水気をよく拭き取ります。ジップロックなどの密封できる袋に入れてできるだけしっかり空気を抜きます。(真空パックの機械…欲しいなぁ)
できるだけ大きな鍋に(管理人は直径45cmある寸胴を借りてきました。えへへ)水を入れ、密封したチキンを放りこみます。
水から煮て70度まで温度を上げます。鍋が大きいと結構時間がかかりますがガマンガマン。
70度になったら温度を保って2時間煮続けます。(温度管理の大切さはこちら参照)
この時、袋に空気がたくさん入っていると袋が浮きあがってしまいますので、その時は落とし蓋などをして浮きあがるのを防いで下さい。
袋に入れたままでボイルすることで、チキンのうま味が水に逃げ出すのを防ぐことができます。小さな鍋では温度変化が激しくて調整が大変です。ガス代は多少かかりますが大きな鍋の方が断然作業しやすいです。

冷 却
チキンを鍋から出したら袋に入れたまま1時間ほど冷まします。すぐに取出してしまうと袋の中に染み出しているうまみを捨てることになっちゃいます。

乾 燥
ペーパータオルなどでよく水分を拭きとったチキンを日陰の風通しのいい所にぶら下げて約6時間乾燥させます。ここでも、一番の大敵は猫です。せっかくのお肉を持って行かれないように注意して下さい。管理人はちょっと油断した隙にやられちゃいました。
すぐに見つけたので被害はもも1本でしたが、その悔しかった事といったら、近所中の猫を尋問して歩きたかったくらいです。

燻 煙
いよいよ燻煙です。スモーカーの中にチキンを吊るします。
最初、1時間ほどは熱源だけを使って温熱乾燥をかけます。温度は40度くらいです。
1時間たったら燻煙財を加えます。管理人は鳥に合うというリンゴのスモークウッドを使いました。電熱器の上にセラミックの平鍋を置き、その中にスモークウッドを置きます。
徐々に温度を上げていって、1時間で70度くらいにします。
70度になったらそのままの温度を保ってさらに2時間燻煙を続けます。色づき具合をチェックして程良い色になっていたら熱源を落とし、加熱しないで(スモークウッドを使います)さらに1時間、徐々に温度を下げながら燻煙を続けます。管理人はこの時色の付き具合が気に入らなかったのでヒッコリーを足してしまいました。そのせいでリンゴの微妙な香りがすっかり分からなくなってしまいました。(T_T)
リンゴを使う時はほかの燻煙財とのブレンドは避けた方がいいようです。
ともかくこれでスモークチキンの完成です。とっても美味しかったですよ。

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